中古トラック購入で減価償却をしたいときはどうする?長持ちの秘訣とは
機械装置や車両運搬具などの資産は時間が経つごとに価値が減っていきます。このような資産を減価償却資産と呼ぶのです。資産を購入した際に一気に経費として計上するのではなく、資産の使用できる間にわたり分割して必要経費として扱うことができます。今回はトラックの減価償却の方法についてお教えしましょう。
先に中古トラックの耐用年数を知っておこう
使用を開始したときから限界まで使用して価値を喪失するまでの間を耐用年数といいます。この年数は一般的な利用の仕方や補修をして利用することを想定して年数が決められており、法的に資産を使用できる期間として定められたものです。減価償却資産は使用して時間が経つにつれて価値が下がっていくのです。
そのため、減価償却するにはトラックの耐用年数を知っておく必要があります。車両の種別にもよりますが、新品のトラックの耐用年数は3~5年ほどです。なお、中古の場合は新品の耐用年数を元に算出しますが、耐用年数を過ぎているものは算出方法が異なります。
耐用年数が過ぎている場合
耐用年数が過ぎているときは新品のトラックの20%が中古のトラックの耐用年数になります。計算結果が2年未満だったときは一律で耐用年数を2年とするように定められているので、1年と算出されたときでも2年です。
耐用年数が一部過ぎている場合
耐用年数から経過した年数を引いて、それに経過年数を足して20%をかけて計算したものが耐用年数になります。例をあげると、耐用年数が5年、経過年数が3年経過しているときは2.6年と算出することができるのです。端数は切り捨てるので耐用年数は2年となります。
耐久年数との違い
そもそも耐久年数とは、メーカーなどがその資産についてこれくらいまでの期間なら使用できると公表している年数のことです。法的な決まりに則ったものではありません。耐久年数は使用する上での参考程度にしておき、また耐用年数と混同しないよう注意しましょう。
中古トラックの減価償却方法を確認しよう
減価償却は資産価値が時間経過とともに減っていく資産を、耐用年数をもとにして経費をあげることをいいます。2つの方法があるのでこちらでご紹介しましょう。
定額法
毎年同じ金額を償却して経費としてあげる方法です。費用を耐用年数で割って、その金額を耐用年数の期間毎年経費としてあげるという方法になります。
定率法
定率法は償却率をかけて経費を計上する方法で、初期の方が、費用が多くなっています。償却率は耐用年数に応じて割合が定められているのでそれを参考にするのです。また、保証率というものがあり、その保証率を資産の価値が下回った場合は定額法に切り替わるという特徴があります。
特例を利用できる場合もある
中小企業や個人事業主向けに特例があるため、対象の場合は活用できます。金額や従業員数、資本金などの制限がありますが、対象であれば安いトラックを経費にできるため、節税になるのです。
中古トラックを長持ちさせるには?
中古トラックを長く使うにはどうすればよいのでしょうか?こちらで詳しく解説します。
きちんとメンテナンスを行う
タイヤ交換やエンジンオイルの交換などを定期的に行いましょう。乗用車より長距離を日常的に走るトラックは、こまめにメンテナンスを行うのがおすすめです。傷やサビを放置しておくと劣化が早まるので、発見した場合はすぐに補修するとよいでしょう。
負荷をかけない運転を心がける
トラックは長距離運転することが多いので、負担がかかります。長く使うには負担を抑えることが大切です。急なブレーキやアクセルは部品の消耗を早めるので丁寧な運転を心がけましょう。
また、最大積載量ギリギリまで荷物を積み続けるとタイヤや車体の傷みも早くなるので気をつける必要があります。車はエンジンをつけてすぐに走行させると、エンジンが温まっていないので負担がかかってしまうのです。冬はアイドリングをしてエンジンを温めましょう。
しかしアイドリングのしすぎは環境によくないので、ほどほどにしておくバランスが大切です。長距離運転をすると消耗が早いので、早めにメンテナンスを行うよう心がけましょう。
まとめ
中古トラックは耐用年数から減価償却することができます。中小企業、個人事業主の場合は減価償却の特例が利用できる場合もあるので節税が可能です。耐用年数は法令で定められているため、きれいに使い続けたとしても年数を伸ばすことはできません。しかし、きちんとメンテナンスを行うことで、長く使うことが可能です。
安全にトラックを運転するためにも、メンテナンスはしっかり行う必要があります。減価償却期間が過ぎたら新しいトラックの購入を考えるのもよい時期といえるでしょう。小さな会社で自分が経理的な仕事もこなす場合はきちんと減価償却について理解しておくことが大切です。
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引用元:https://www.isoyama.co.jp/