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物流業界に欠かせない!セミトレーラーの特徴とは?

公開日:2022/04/15  


物流ニーズが高まっている今、大量の荷物を効率よく運ぶトレーラーの活躍が期待されています。トレーラーのなかでも、国内で最も多く走っているのはセミトレーラーです。さまざまな貨物に対応した種類があり、物流業界で欠かせない存在となっています。この記事では、セミトレーラーの特徴と種類、運転に必要な免許について解説します。

セミトレーラーとは

荷台を牽引して走る自動車を一般的にトレーラーと呼ぶことがありますが、正確には、牽引する自動車を「トラクター」と呼び、自走できない荷台車両を「トレーラー」といいます。トレーラーにはブレーキや方向指示器が付いており、ひとつの自動車として扱われ、登録ナンバーも交付されます。

セミトレーラーは前輪がないトレーラーで、トラクターとの連結部分と後輪とで荷重を支えていいます。自立するには補助脚を出さなければならず、トレーラー単体では動かすことができません。一般的にトレーラーの運転はトラックより難しいですが、セミトレーラーは荷台の荷重をトラクターが支えているので、比較的運転しやすいという特徴があります。

公道を走るには許可が必要

日本国内を走っているトレーラーのほとんどは、セミトレーラーです。大型トラックの全長が最大12mであるのに対し、セミトレーラーの連結全長は最大18mで、より多くの荷物を運搬できます。

物流を担うセミトレーラーは、道路運送車両法や道路法などで定められている一般的な車両の重量や、長さなどの基準を超えている場合がほとんどなので、公道を走るときは道路ごとに通行の許可を取る必要があります。安全を確保しつつ物流を効率化するため、国土交通省は、貨物輸送車両の一部に特例を設けて制限を緩和しており、セミトレーラーについては、制限を緩和できる8つの車種(特例8車種)を示しています。

セミトレーラーの種類

セミトレーラーには、運搬する貨物に合わせてさまざまな形状のものがあります。ここでは、国土交通省が特例8車種として示しているセミトレーラーの種類をご紹介します。

バン型セミトレーラー

セミトレーラーの中で最も普及しているタイプで、荷台が箱型になっています。箱に扉がついているバンタイプの他、箱の側面自体が大きく上に開くウイングタイプもあります。

コンテナ用セミトレーラー

荷台にコンテナを固定する装置がついているセミトレーラーです。バン型セミトレーラーの次に生産台数が多くなっています。20フィート(約6m)コンテナ用車両と40フィート(約12m)コンテナ用車両があります。

タンク型セミトレーラー

液体や粉粒体を運搬するセミトレーラーです。液体を運ぶタンクローリー、粉粒体を運ぶバルクトラック、コンクリートミキサー車などがあります。

幌枠型セミトレーラー

平ボディの荷台を骨組みの付いたほろでおおったセミトレーラーです。ほろが屋根代わりになり、風雨から荷物を守ることができます。ほろをたたむことができるので、クレーンで荷物の載せ下ろしができます。

自動車運搬用セミトレーラー

車両運搬が目的のいわゆるキャリアカーです。連結した状態でトラクター側にも1台自動車が積めるタイプもあります。

あおり型セミトレーラー

屋根のないフラットな荷台の側面に「あおり」と呼ばれる落下防止柵が付いているセミトレーラーです。雑貨や瓦などの貨物を運びます。

スタンション型セミトレーラー

フラットトレーラー、まな板トレーラーとも呼ばれます。平坦な荷台の側面に取り付けたスタンションと呼ばれる棒で鋼材・原木・コンクリート製品など、主に柱状の貨物を支えて運搬します。貨物を下ろす際、あおり型より効率よく下ろすことができます。

船底型セミトレーラー

荷台が船底のように中心に向かって、くぼんだ形になっているセミトレーラーです。とくにコイルなどの円筒状の荷物を運ぶとき、積荷を安定させることができます。

セミトレーラーには別途免許が必要

トラックは小型・準中型・中型・大型の区分に応じた運転免許があれば運転できますが、総重量750kg以上のトレーラーを牽引する場合は、別途牽引免許が必要です。一般的に運送業務のトレーラーは総重量750kg以上になるため、牽引免許は必要だと考えておいた方がよいでしょう。

総重量750kg以上2,000kg未満のトレーラー限定で牽引できる限定免許もありますが、運送業務では大型トレーラーを運搬する場合が多いので、大型免許と牽引免許の両方が必要だと考えておいた方がよいでしょう。

大型免許

大型免許を取得するには、満21歳以上で3年以上の運転経験があることが必要です。取得すると総重量11トン以上の大型車両を運転できます。マニュアル車の普通免許を持っている人が教習所に通って大型免許を取得する場合、30時間の技能教習を受け、費用は35万円~40万円程度かかります。学科試験はありません。

運転免許試験場で直接受験する、いわゆる一発試験もありますが、高度な運転技術が必要であり難易度は高いです。また、一発試験の場合、合格後に教習所へ行って4時間の取得時講習を受ける必要があります。

牽引免許

牽引免許を取得する場合も、自動車教習所へ通うか、運転免許試験場で技能試験を直接受験するかの二通りの方法があります。教習所に通う場合は12時間の技能実習、および卒業検定を受けます。料金の目安は13万円~20万円程度です。一発試験であれば受験料だけで済みますが、合格率は低くなります。

 

人員不足が深刻化している物流業界で、さまざまな荷物を効率よく運べるトレーラーを乗りこなすことができれば、ドライバーとしての仕事の幅が広がります。大型免許、牽引免許の取得は、雇用保険の教育訓練給付金や厚生労働省のキャリア形成促進助成金が支給される場合もあります。トレーラーのなかでは運転がしやすい、セミトレーラーの運転にチャレンジしてみませんか。

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