【外装・内装】中古トラック購入契約前に行うべきチェックポイント!
中古トラックの購入をご検討されている場合、現車確認は必ず行いましょう。車両の装備品や仕様はグレードによりさまざまで、コンディションも異なります。中古トラック購入時の現車確認は、新車販売にはない最大のメリットといえるでしょう。購入時どこを注意して見るべきか、キャビンや外装の状態など、重要なチェックポイントを解説します。
外装における中古トラック現車確認時のポイント
現車確認で最初に見るところは、外装です。トラックは重量物を積載するため、車体に歪みや傾きが生じている車種も少なくありません。停車している地面がフラットであることを確認し、車体の歪みをチェックします。左右対象を見て傾きがないことを確認したら、次のチェック項目へ移りましょう。
キズ、凹みの確認
トラックは悪路を走行したり狭い現場で作業したりすることで、キズや凹みのある車両も少なくありません。中古トラックの場合、ある程度は大目に見る必要があります。外観に著しく損傷した箇所がなくても、修復歴があるかチェックしましょう。純正パーツが変更されている場合は、販売店の方に確認を取ることをおすすめします。
塗装の状態
塗装の状態は、しっかり見ておきましょう。手入れがあまりされていなかったり、年式の古いトラックは塗装が傷んだりしていることがあります。とくに夏場は塗装が傷みやすく、ルーフ部分の色あせているトラックも少なくありません。その他フロントパネルやドアの浮き錆、塗装が剥離してないかもチェックしておきましょう。
ドアに歪みはないか
運転席のドアの歪みが生じていないかは、重要なポイントです。トラックはドアが大きく、また開閉する回数が多いため、ドアの上部に隙間が生じてくいることもあります。ドアの上部に隙間があると、雨漏れの原因になることもあるので充分注意して見ておきましょう。
タイヤの状態
近年、トラックのタイヤ脱落事故が多発しております。走行時のパンクやバースト、脱落は重大事ゆえになりかねません。タイヤの年齢と寿命を把握しておくことが大切です。老化の判定が難しいのも事実ですが、10年前のタイヤを履いていれば、間違いなくアウトといえます。その他注意するべきポイントは、以下の通りです。
・表面にクラックは現れていないか。
・ゴムの柔軟性はあるか。
・溝は残っているか。
・空気圧の管理はされているか。
また、側面に表示されている年式やセリアルNo.のチェックを行いましょう。スタッドレスを履きつぶしている場合や、再生タイヤを装着されている場合は警戒する必要があります。
内装における中古トラック現車確認時のポイント
次は、車内のチェックするべき重要ポイントをご紹介します。トラックはキャビンの下にエンジンを搭載しているため、ある程度の騒音や振動には目を瞑らなければいけません。
快適な空間を保つことでドライバーの疲労を緩和できます。長時間を車内で過ごすトラックドライバーにとって、内装のコンディションは重要です。車種によっては乗り心地もさまざまで、クッション性能も違います。車内に汚れやシートの破れがないか、重点的にチェックしましょう。
ドライバーシートのクッション性
乗り降りの多いトラックには、ドライバーシートのクッション性の劣化がある車種も多く見受けられます。とくに座面に座ると、右の側部が沈んでいることがあります。トラックは構造上、走行時に横揺れや、下からの突き上げが起こりやすいのも事実です。
クッション性能が劣化していると、腰への負担も大きくなりますので、一度シートに座って椅子に傾きが生じていないかチェックしましょう。座席を固定しているネジに緩みがあると、シートにグラつきが出ることもあります。経年劣化で留め具が破損している場合があるので、同時に確認しておきましょう。
エアコンは故障していないか
次は、電装系の故障がないかを調べます。ラジエターに水漏れはないか、コンプレッサーが正常に動いているかチェックしてみましょう。しばらくエンジンを始動させて、エアコンの吹き出し口からの風量や温度などを確認します。正常に稼働しているか注意してみておきましょう。
メーター類の電装系チェック
トラックは振動や衝撃により、電装系が接触不良を起こしていることもあります。メーター類の点灯に異常はないか、ライトをつけて確認してみましょう。また、その他のデジタル表示が誤差を起こしていないかも同時にチェックします。
大型車両の場合は、エアー漏れを確認しましょう。エアーが漏れている場合、エンジン始動後に車両をすぐに動かすことはできません。エアー漏れのランプの点灯や、ブザーがなっている場合は警告の合図です。購入前に、必ず販売店の方へ修理の相談をしましょう。
付属品・機関においても現車確認時にチェックしておく
中古トラックには、車検が切れている車両もよく有ります。車検時に、整備が必要になるケースも少なくありません。乗用車と比べて、パーツひとつ取っても決して安いとはいえないのがトラックの痛点です。装備品や工具は付属されているか、購入前に入念にチェックしておきましょう。欠品箇所があれば、販売店に相談することをオススメします。
車検証の確認
車検証では、車両の明確なサイズが記載されています。最大積載量、長さ、幅、高さの確認をして、用途に応じたトラックかどうかを充分に判定しておきましょう。また、トラックによっては特殊な機能なども搭載されている車種があるので、あらかじめ操作を理解しておくと故障を防げます。購入前に構造をしっかり把握したら、次は整備記録簿も確認します。
整備は行き届いているか
整備記録簿は、言わば「健康診断書」のようなものです。これまでメンテナンスを受けてきた証にもなり、点検整備の概要を記録しています。部品の消耗時期や、過去のデータを辿ることのできる最も大事な書類です。整備記録簿のない中古車両は、信頼性に欠けるといっても過言ではないでしょう。中古トラックを購入する際は、整備記録簿を参考に車両の状態を把握することをオススメします。
スペアタイヤは装備されているか
スペアタイヤが装備されているかの確認をしましょう。トラックは重量物を積載することも多くあり、パンクすることも少なくありません。荷物を積んだ状態でのパンクは、大変危険です。スペアタイヤは、常時装備しておく必要があります。スペアタイヤの有無を確認した後は、タイヤのセリアルNo.の表示確認も行いましょう。
エンジンの確認
車の心臓部分ともいえるエンジンの状態を確認しておきましょう。エンジンは、同じ車種でもメンテナンスや走行距離によって、コンディションはさまざまです。オイル交換を定期的にされていればエンジン内部がキレイに保たれている車種もあります。
まず、エンジンがスムーズに始動するかを確認します。エンジンをかけ、暖機を終えたら試乗することをオススメします。アクセルを踏んだ時の、アイドリング反応をみてみましょう。この時、アイドリングにバラツキはないか、ノッキングをしていないかを重点的にチェックします。問題なければ、車を走らせてみましょう。
ブレーキの効き具合
ブレーキをかけた時に、ハンドルへ大きな振動が起きていないか確認します。また、滑る感覚があるときは、ブレーキパッドが減っている可能性があるので、納車前に点検が必要です。4トン車や大型車のエアーブレーキが標準装備されている車種は踏み込んだ時にしっかりとブレーキが効いているか、エアーの音はするかを確認しましょう。
ミッション車はクラッチをチェック
クラッチをつなげる際は、手前すぎず、奥すぎず、程よい位置でつながっているかを確認します。ドライバーの乗り方によって、つながる位置もずいぶん変わるので調整も必要です。余分な遊びがないか、スムーズにつながるかをチェックしましょう。
中古トラックは新車購入と違い、現車確認ができるところが最大のメリットといえるでしょう。また、新車と比べて車両を低価格で購入することもできます。しかし個体差があるのも事実で、車両によって程度のよさもさまざまです。仕様や車両の性能を確認してから、購入を検討することをおすすめします。試乗可能な車種であれば、操縦することで車両特性も考慮できます。チェックポイントとして、外装点4つ、内装、付属、機関点の3つを重視しておきましょう。ぜひ、お気に入りの一台と巡り会えることを心より願っております。
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引用元:https://www.isoyama.co.jp/